感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
三平
16
他力本願難しい! 人ってついつい「善いことをやっている」とか「誰かの為にやってあげている」というおこがましい気持ちがどこかにあるのではないのか。それって結局自分の為(自力)という部分があるのかもしれない。 煩悩を払い、ただ感謝し祈る「易行」という道の難しいこと。それがわかっているからこそ、親鸞は自らを愚禿と名乗ったのだろう。そんな悪人でも救われることの有難さ。 愚かな身であっても救われる道を示してくれた浄土門の教えに誰よりも救われていた親鸞の姿が見えた。2016/11/11
石橋陽子
12
念仏だけが真実で、深い信心こそが本願のお心にかなうこと。浄土に往生したいからなどの邪念があるようでは、それは信心ではない。浄土への往生については、何ごとにもこざかしい考えを挟まずに、ただほれぼれと阿弥陀仏のご恩が深く重い事をいつも思わせて頂くのが良いとのこと。そうすれば念仏も口をついて出てくる。これが「おのずとそうなる」ということで、自分のはからいを交えないことを、「おのずとそうなる」という。これがすなわち阿弥陀仏の本願のはたらきという。自分のはからいを交えないよう生きることが出来るよう意識していきたい。2023/12/06
零水亭
12
44歳で初めて読みました。恥ずかしながら、「悪人正機(説)」の「悪人」の意味が初めて分かりました。2020/06/17
おでんのたまご
6
「他力本願」「悪人正機」など、誤解されやすい言葉がわかりやすく丁寧に解説されている。でも言葉はわかりやすいけど…んー奥が深い…!2022/03/21
じゃくお
5
正しく仏法を理解していない者が本書を読むと誤解を招くため危険であるらしい。そう聞いていたので、少し勉強をした今になって読了。仏教書の中で最も一般読者層に読まれている本だろうが、単にありがたい言葉を求めているだけの読者にはまったく適さないだろう。本書は親鸞聖人が亡き後に広がった異信を嘆く書であるため、誤った信すら持ち合わせない者には読む意味がない。本書は親鸞聖人による正しい聖教解釈を伝える書と言える。そうであるなら、『教行信証』にて真宗は完結しているように思える。聖人の思想を復興することが目的なのだろう。2019/01/12