内容説明
本書においては、とくに神秘主義を取り上げ、その本質と現象形態の諸相を明らかにする。オカルトにしても、神秘主義にしても、日常性のかげに「かくされたもの」の顕現(エピファニー)にかかわる点では同様なのであるが、「秘教」とも訳されるオカルトが、より現象に密着したものであるのに対して、神秘主義の方は、より理論化され、言語表現として洗練されている。また、われわれがこの三巻からなるシリーズで試みた比較宗教学的解明という観点からは、宗教とより密接な関係をもつ神秘主義を取り上げることが有効だったのである。
目次
序章 神秘主義とは何か
第1章 仏教における神秘主義
第2章 ユダヤ・キリスト教における神秘主義
第3章 イスラームにおける神秘主義
第4章 インドにおける神秘主義
第5章 中国における神秘主義
第6章 日本における神秘主義
著者等紹介
頼住光子[ヨリズミミツコ]
1961年、神奈川県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。山口大学講師、助教授を経て、お茶の水女子大学大学院教授。2013年東京大学人文社会系研究科倫理学科教授。専攻は日本倫理思想史
吉村均[ヨシムラヒトシ]
(財)東方研究会研究員
新免光比呂[シンメンミツヒロ]
国立民族学博物館助教授
保坂俊司[ホサカシュンジ]
麗沢大学教授
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