内容説明
従来の憲法のテキストは、どちらかといえば、法学部で憲法の解釈を専門的に勉強する者を対象とするものが多かった。しかし、はじめて憲法を学ぶ人や教養としての憲法を身に付けたいと思う人にとって、従来の憲法のテキストは、少し荷が重すぎるのではないか。本書の特徴は、具体的な問題から出発して、憲法の考え方の道筋を理解し、また具体的な問題に帰るところにある。各講の冒頭には「課題」が掲げられ、素朴な疑問やニュースなどで取り上げられる問題を掲げている。
目次
第1講 憲法とはどのようなきまりか
第2講 人権とは何か
第3講 自分らしくあることの保障―幸福追求の権利
第4講 人を等しく扱うこととはどういうことか
第5講 宗教の自由
第6講 考えること、表現することの自由
第7講 経済活動の自由と規制緩和
第8講 セイフティネットとしての社会権
第9講 民主主義の政治制度
第10講 地方自治と分権
第11講 裁判による権利保障
第12講 憲法の解釈と9条問題
著者等紹介
橋本基弘[ハシモトモトヒロ]
中央大学大学院法学研究科博士後期課程公法専攻修了。現在高知女子大学文化学部助教授(日本国憲法・比較法文化論担当)。主著に「時間・場所・方式規制に対する司法審査」法学新報101巻8号(1995年)「営利的言論(1)(2・完)」法学新報103巻1号(1996年)6号(1997年)「公共施設管理権と集会規制」法学新報103巻2・3号(1997年)「非政治団体の政治的自由と構成員の思想信条の自由(上)(下)」高知女子大学紀要人文社会科学編41巻(1993年)、43巻(1995年)「地方公社・自治体出資法人に対する情報公開制度の構想」法と行政8巻2号(1997年)「医師広告規制と広告活動の自由」日経広告研究所報187号(1999年)『憲法講義』(中央経済社)『地方公務員法の解説』(一橋出版)他
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