内容説明
最近の生と死をめぐる議論に、ドイツ文学・思想の分野から考える材料をいくらかは提供できるのではないか。そういうところから、八人の筆者がそれぞれの専門分野のなかで生と死に関して考えてきたことをまとめたのが本書である。
目次
第1章 若きヘルダーにおける生と死―魂の不死を中心に
第2章 ハインリヒ・フォン・クライスト―死とユートピア
第3章 シュペッサルトの森の死の恐怖―ビーダーマイアー時代の人々の死生観
第4章 生と死をめぐる十九世紀以降のドイツ思想の一系譜
第5章 世紀転換期のオーストリア文学における生と死の表現
第6章 秘められた問題としての性と死―ヘルマン・ヘッセにおける自己解明と苦悩からの解放のプロセス
第7章 生と死をめぐって―ブレヒト作品にみる英雄否定
第8章 ハンナ・アーレントとナチの戦争