内容説明
昨今さかんに行なわれている日本論・日本人論・日本文化論の論議に根底からアプローチするために、非論理といわれる神秘主義を視座にすえ、その論理を明らかにすることから日本文化への独自の学問論の構築をめざす。
目次
序章 日本文化を読み直す―神秘主義と論理
1 「客観性」の再考―日本文化への学問論によせて
2 日本文化とシャーマニズム
3 空海の再発見―比較文化からのアプローチ
4 近代日本における功利主義政治思想の受容―明治日本へのJ.S.ミルの影響
5 近代日本の哲学と神秘思想―西田哲学の出発点にみて
6 霊性的自覚の文化―鈴木大拙の「心源」の文化論
終章 「神秘主義」を読み直す―浄土教と論理、自然と自然