内容説明
日本近代の夜明けに生きた英人ポーター船長。若き日の新島襄、鳥類研究家ブラキストンとの交友や、異境の地での数奇な半生をミステリスに描く。「アッツ島玉砕」の著者の力作。
目次
1章 私の祖母を知らないか
2章 函館の女性とミルン
3章 キャプテン・ブラキストン
4章 函館の貿易と密輸
5章 鳥とイギリス人
6章 おあさとポーター
7章 ポーターと新島
8章 台湾の墓
9章 ポーターと黒田
10章 人間ポーター
11章 港長ポーター
12章 苦難のポーター
13章 ポーター没年の疑問
14章 結末
感想・レビュー
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やぎたに
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1859~1891年頃まで函館にいた英国人商人で、函館港長を務めたポーター船長ことAlexander Pope Porter(1823-1893)の半生を扱った本。著者は北海道在住のジャーナリストで、学者系の緻密な研究書とは違うが、貴重なのは昭和3年の『函館評論』記事及び青山霊園の埋葬記録がそのまま掲載され、北大に現存するポーター書簡の邦訳が載っていること。 本書と同年に発表された千代肇の論文「ポーター商会の盛衰と函館商業経済 A・P・ポーターと子供達を追って」『同志社談叢』第12号と合わせて読みたい。 2016/02/09