内容説明
インドを未曾有の大熱波が襲い、2000万人の犠牲者を出す。喫緊の課題である気候変動に取り組むため国連に組織された、通称「未来省」のトップに就任したメアリー・マーフィー。つぎつぎと起こる地球温暖化の深刻な事態に対し、地球工学(ジオエンジニアリング)、自然環境対策、デジタル通貨、経済政策、政治交渉…ありとあらゆる技術、政策を総動員。人類の存亡をかけ果敢に立ち向かっていく。現代から2050年代までの気候危機をめぐる近未来SF小説。
著者等紹介
ロビンスン,キム・スタンリー[ロビンスン,キムスタンリー] [Robinson,Kim Stanley]
1952年アメリカ生まれ。現代アメリカを代表するSF作家の一人。特に“火星三部作”で知られ、ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞などを複数回受賞。気候変動、環境問題をテーマにした作品に『2312』『New York 2140』がある。本書刊行後も気候変動問題に関して積極的な発信を続け、2021年開催のCOP26(国連気候変動枠組条約第26回締約国会議)ではパネルセッションに招かれ発言している。スイス・チューリッヒ滞在を経て、現在、アメリカ・カリフォルニア州在住
坂村健[サカムラケン]
電脳建築家、INIAD(東洋大学情報連携学部)学部長・教授、工学博士、同cHUB(学術実業連携機構)機構長、東京大学名誉教授。オープンなコンピュータアーキテクチャTRONを構築。家電製品、車のエンジン制御、宇宙機の制御などに世界中で多数使われている。IEEE Life Fellow、IEEE Golden Core Member。2003年紫綬褒章、2006年日本学士院賞、2015年ITU150 Award、2023年IEEE Masaru Ibuka Consumer Technology Award受賞。2023年TRONリアルタイムOSがIEEE Milestone認定
瀬尾具実子[セオクミコ]
英日翻訳者。実務翻訳と並行して、ミステリやSF作品の出版翻訳も手掛ける
山田純[ヤマダジュン]
INIAD cHUB(東洋大学情報連携学部学術実業連携機構)副機構長、INIAD客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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