内容説明
五木寛之氏は、今の時代は人々が「漠たる不安」を感じる魂の分裂した時代であるという。本書でとりあげたのは、五木氏が「安易なプラス思考」を排するという姿勢に対しての共感が第一である。『大河の一滴』には、「人生というのはおおむね苦しみの連続である」「そうはっきりと覚悟せよ」というマイナス思考の極地が示されており、それは、本当は「真のプラス思考」への道である。「がんばる」というムリな生き方にどうしてもなじめない人には、福音といってよいものであろう。
目次
第1章 ありのままからの出発―プラス思考、マイナス思考、それぞれの考え方とは(安易なプラス思考からの脱却;究極のマイナス思考;本当の自分と向きあう ほか)
第2章 心の時代―では、これからどうやって生きていくのか(人の哀しさを見つめる生き方;発想を変えて考える;気が私たちを流れる ほか)
第3章 自分の人生をつくる―今、あらためて見つめ直す己の心(心の内戦が始まり;生命あることからの出発;真の医学とは ほか)