絵巻切断 - 佐竹本三十六歌仙の流転

絵巻切断 - 佐竹本三十六歌仙の流転

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  • サイズ B6判/ページ数 345p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784893300416
  • NDC分類 721.2
  • Cコード C0070

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

チェアー

11
京都での展覧会を見る予習として。昔見た、NHKの番組そのままの内容で、懐かしかった。明治、大正と絵巻などを切って、分散して所有するというのはそれほど珍しいことでもなかったようだ。ただ、所有者がこれだけ錚々たる面々だとさすがにすごいなと思う。一つ思うのは、こうやって貴重な文化財を切ってでも国内に残しておくべきだったのか、海外に流出させてでも完全な形で残しておくべきだったのかということ。一つひとつの絵巻断片についてのヒューマンストーリーは面白いし、その取材手法も面白い(いまなら絶対に無理)。2019/11/22

しんこい

4
昔テレビで見たと思っていたが、昭和58年といわれると自信なし。国宝級と言われた絵巻そのものも興味深いが、訪ねあるく所有者たちも、それぞれ名家だったり成功した企業家だったりするが、作品との出会いや思い入れがそれぞれで興味深い。2013/10/12

秋津

0
秋田藩主佐竹家に伝来し、大正時代に分割された「佐竹本三十六歌仙絵巻」の「その後」を追った一冊。絵巻のみならず、分割時について何らかの形で知っている人が続々出てきて近代の美術品の移動史として面白く読みました。36分割された絵巻は150人以上の手を渡ったとのことで、大物の作品でも動くときは動くし、その媒介としての古美術商の役割の大きさについても再認識。そして美術品への関心のほか、税制などの制度的な問題で、現代ではいわゆる「数寄者」は生まれにくいのだなと思うなど。2016/08/14

踊りガエル

0
NHKスペシャルの通りでしたが、佐竹本の切断を主導した益田鈍翁の、抽選に外れた場面の証言はとても興味深いものでした。また、本書でも番組でも、絵巻切断を美術品の海外流出の阻止や表装による新たな文化を生み出したことを評価していますが、実体は茶人の欲もあったと思います。 本書では大正8(1919)年の切断以降、出版された1984年までの歌仙絵の所有者を追跡し、インタビューを掲載しています。大正の頃よりもただの金持ちが増えていて、少し残念な気持ちに。 カラー図版は殆ど無し。巻末に全ての和歌の解説があり、重宝。2019/11/17

むーん

0
日経ビジネス人文庫で読みました。高価な古美術が転々と持ち主を変えていく様から、大正から昭和にかけた日本社会の激動が垣間見れてとても面白かった。2019/04/01

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