内容説明
特別支援学校の教員時代の手作り教材、人形劇、家族のデッサン、「だるまさん」シリーズ幻のラフや、アイデアノートまで、その全てを一挙公開。
目次
1 笑いのまんなかに
2 人を楽しませることが好きな少年
3 特別支援学校のかがくい先生
4 絵本の仲間たち
5 ちいさな生活の一間から
6 自分の表現を探して
7 物語はつづく
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
66
【生きていると、へんてこりんで 面白いものに 出逢えるんだなあ】育児のために主任正職からパートの道を選択した、娘へのプレゼント本。住居が遠く離れているので、普段にGB(爺婆)としてサポートに入れないが、娘の今の少しでも応援材料になることを願って――。彗星の如く絵本界を駆け抜けた作家。特別支援学校の教員時代の手作り教材、人形劇、「だるまさん」シリーズのラフ、アイデアノートなど。イルフ童画館ほかで開催の展覧会公式図録で、リスペクトに溢れた丁寧な作りと感動した。絵本を愛する方には、ぜひ本書を手にしてほしい。⇒2023/08/30
とよぽん
54
愛だと思った。かがくいひろしさんの、特別支援学校教員時代と絵本作家としての仕事を貫いていたのは、彼の造形や絵本を楽しむ子どもたちへの愛だった。だから、ユーモアたっぷりのかわいいキャラクターが無尽蔵にわき出てくる。今回の公式図録では「ぼったん ぼたもち」が一番印象的だった。それにしても、50歳で絵本作家デビューしてから4年後に急逝とは、あまりにも早い死が惜しい! もっともっと絵本を制作してほしかった。2023/10/25
yumiha
46
まず絵だけをざっと眺めて、それからじっくり読んだ。50歳デビューは遅かったけれど、そこまでに溜め込んできたものが開花したのだと思う。特に重度の障がいを持つ子どもの線を次々と取り込んだ絵本、握った粘土をお寿司に見立てた造形などなど、培ってきたセンスと工夫を生かした作品が素晴らしい。そんな日々が16冊の絵本に繋がっている。それだけに『まくらのせんにん』の次作など、たくさんの未刊作品が惜しい。「小芋一トン注文したまま母逝きぬ」(石田柊馬)のように未完は、人の定めだが。ぜひ関西でも『世界展』を開催してほしい。2023/10/28
たまきら
41
娘がどれだけお世話になったことか。最初は「おふとんかけたら」だったかな。そしてだるまさんシリーズ。ずっと好きだった「ふしぎなでまえ」…。この優しい回顧展のような本をよみながら、彼のたった4年の絵本作家としてのキャリアを偲びました。お人柄が伝わってくるエピソード、こうやって読ませてもらえて良かった。かがくいさん、素敵な世界ありがとう。2023/12/30
ヒデミン@もも
36
かがくいさんの本は、どれも面白いし絵も大好き。『なつのおとずれ』『がまんのケーキ』『ふしぎなでまえ』『おふとんかけたら』。たった4年の絵本作家生活で、こんなにも傑作を残した人はいない。かえすがえすも残念。2024/08/17
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