内容説明
基地研究の第一人者一五名が、沖縄だけではない米軍基地のすべてをわかりやすく執筆した決定版。米軍基地の誕生から、沖縄返還、領土問題、普天間基地移設まで、様々な角度で問題を検証。米軍基地を撤去・縮小させたフィリピン・韓国の事例や、EUやASEANなど、世界の安全保障の取り組みも紹介。米軍と自衛隊の戦力分析や、新型輸送機オスプレイなどについて解説したコラムを収載。基地問題を考える基本データや、より詳しく知りたい人への読書ガイドを付録として収載。
目次
沖縄戦と土地収用
沖縄分離と恒久的基地化
日米安全保障条約
本土の基地闘争
土地強制接収と島ぐるみ闘争
伊江島闘争
海兵隊の沖縄移駐
基地と人々の生活
米核戦略と沖縄
新安保条約〔ほか〕
著者等紹介
前田哲男[マエダテツオ]
1938年、福岡県戸畑市に生まれる。1961年、長崎放送に入社、おもに佐世保米軍基地を担当。71年フリーとなりミクロネシア、グアムを取材。現在、軍事ジャーナリスト
林博史[ハヤシヒロフミ]
1955年、兵庫県神戸市に生まれる。1985年、一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。現在、関東学院大学経済学部教授
我部政明[ガベマサアキ]
1955年、沖縄に生まれる。1983年、慶應義塾大学大学院法学研究科中途退学。現在、琉球大学法文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
大泉宗一郎
3
沖縄基地問題について複数の筆者が数値やデータを提示しながらテーマ別に考察した事典。2013年の出版だが十年経っても状況が硬直しているため、今読んでも基地問題の理解には十分役立つ。また、基地経済や安保条約、各国米軍基地問題など取り扱うテーマも幅広く、押さえるべき事件等も簡潔に取り上げているため、これから学ぼうとする自分としては入門書としても最適だったと思う。簡潔に濃縮されている分、調べ始めたばかりだった自分は、現状を証左する数値や出来事(米兵犯罪の内容や起訴率の低さ等)が立て続けに示され、頭がくらくらした。2024/09/03
Rusty
2
テーマ別の構成が分かりやすかった。引用の原典や根拠法、文書などをもっと明示して欲しかったとは思う。2017/02/12
かじやん0514
2
これは沖縄の基地問題を知る上で必読。安保条約を今後どうするかとか、アメリカの世界戦略の見方とか、いろいろ議論はあろうが、よくまとまっている。事典というよりは教科書かな。2014/03/06
ぼのまり
1
沖縄を中心に日本の基地問題についてまとめられた本。どうして現在のような状態になっているのかがわかると同時に、闇雲に「基地反対」を唱えても状況は変わらないことも理解できる。敵をつくらない安全保障の仕組みを作ることが重要であるのですが、これは相当難易度の高い課題ですね。2013/05/13
ふら〜
0
読みやすいといえば読みやすい。簡潔にまとまってる。色々な面から見ないといけない問題だから、こういう本は貴重。2014/08/24