出版社内容情報
ネズミの冒険3部作、堂々完結!先祖がのこした宝ものをさがして、小ネズミピートとネズミ大学の教授は、大西洋の海底に横たわる沈没船をめざす。数々の試練を乗り越え、ついに手にした宝とは!?海のそこにだっていけるはずだ!ぜったいにあきらめない!
内容説明
ネズミ大学の教授のもとへ、子ネズミのピートがたずねてくる。先祖がのこした宝さがしを手伝ってほしいと…。ピートの好奇心と教授の知識で、やがて宝のありかをつきとめる。それはなんと、大西洋の海にしずんだ船のなかだった…。2ひきのネズミは、どうやって海底までたどりつくのか―先祖の宝とは!?エジソンとのつながりとは!?
著者等紹介
クールマン,トーベン[クールマン,トーベン] [Kuhlmann,Torben]
1982年、ドイツのズーリンゲン生まれ。ハンブルク応用科学大学でイラストレーションとコミュニケーション・デザインを学ぶ。2012年、大学卒業時に『リンドバーグ 空飛ぶネズミの大冒険』をかき下ろし、2013年にスイスのノルドズッド社から出版された。この絵本は出版と同時にベストセラーになり、現在、33の言語に翻訳されている
金原瑞人[カネハラミズヒト]
翻訳家、法政大学社会学部教授。1954年、岡山県生まれ。児童文学、ヤングアダルト向け作品を中心に精力的に海外文学の紹介を行い、訳書は500冊を超える(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のっち♬
161
『ネズミの冒険』第3作。先祖が遺したお宝を探しに昔宙を飛んだ教授と海底の沈没船を目指すピート。本屋のSF小説でルーツを仄めかしたり、電球のコイルをネズミ型にする遊び心が微笑ましい。実験の描写一つとっても生命力が増しており、コンビ制は躍動感に昇華されている。何より後半の深海でのスペクタクル効果が圧倒的。写実的でありつつぼかしを絶妙に施して映画的なロマンを丹念に盛り込んでいる。時代性から察するに潜水艦は発明よりも改良、その点がエジソンの電球的とも因果的とも言える。人物モチーフより大冒険を潔く優先したのは正解。2023/06/04
小梅
160
シリーズ第3弾。 毎回、画力に感動する。魚の形の潜水艦、潜水服の可愛いこと!船の中にいた猫がまた良い! 2019/07/02
kanegon69@凍結中
144
トーベン・クールマン3作目。今度のネズミは深海へ!大西洋に沈んだ船の中にあるネズミの先祖が残した宝物を探しに行く。本作は文章が多めでストーリーを重視した印象です。しかし面白いこと考えますね。この方きっと子供心を失っておらず目がキラキラしているんじゃないかなぁと思います。読んでいてワクワクしますからね!相変わらずの圧巻の絵。特に海中で巨大鯨と遭遇する場面が印象的でした。かのエジソンのそばに小さく映っているネズミの祖先がなんとも可愛い。とっても想像力に富み、ワクワクするストーリーと迫力のある絵でした。2020/01/19
ぶち
113
ネズミの冒険シリーズ第3弾! 今回は、空/宙を飛ぶのではなく、海底に潜っちゃいます。巻が進むにつれて、絵の洗練度も増したように感じます。ザトウクジラと潜水艦の絵、冒頭の見開きの本屋の店内。魅入っちゃいます。本屋の絵では、モビーディックの本が描かれているのにニヤリ。船員帽を被った片目の猫も素敵な迫力です。 エジソンというタイトルと海底の冒険というのが最初は結びつきませんでしたが、読み終わって、なるほどと感心。作者の素敵な洒落気に、涙が出そうになったほどです。2019/10/06
アキ
91
ネズミの大冒険シリーズ。今回もワクワクするような物語。海の底に沈んだお宝を潜水艦で手に入れると、そこには最後のページが破られたノートが一冊。なんと電球を最初に発明したのはエジソン・ネズミだった。1802年イギリスの化学者ハンフリー・デイヴィがプラチナのフィラメントを光らせることに成功した。電球の特許を最初にとったのは1841年イギリスの発明家フレデリック・ドゥ・モレインズ。1878年イギリスで実用的な電球の特許をとった2年後に、エジソンがアメリカで特許をとった。誰が最初に発明したかはまだ議論が続いている。2021/08/04