出版社内容情報
ひとつのりんごをめぐって、次から次へと繰り広げられる、不思議でユニークな世界。
見方を変えれば、りんごひとつで無限に遊べる。発想力で楽しく豊かに過ごす方法がぎっしりつまった絵本です。
内容説明
哲学?妄想?発想力?かんがえる頭があれば、世の中は果てしなくおもしろい。ヨシタケシンスケの発想えほん。
著者等紹介
ヨシタケシンスケ[ヨシタケシンスケ]
1973年神奈川県生まれ。筑波大学大学院芸術研究科総合造形コース修了。日常のさりげないひとコマを独特の角度で切り取ったスケッチ集や、児童書の挿絵、装画、広告美術など、多岐にわたり作品を発表。『りんごかもしれない』が初の絵本作品となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
678
以前からこの本の存在は知っていたが、手に取るのは初めて。面白い。発想も絵も。ヨシタケシンスケは初読だが、他の本も探してみよう。大人も子どもも一緒に楽しめそうだ。想像力を羽ばたかせればどこまでも行くことができる。これは、その意味で果てしない物語なのだ。そして、りんごを他のもの、例えばアリに置き換えることもできる。簡略でなんだか惚けたような絵も、その簡略さのゆえに好ましい。つまり、絵が語り過ぎないのだ。そうはいっても肝心なところでは(例えばメカりんご)十分細密に語っている。2024/04/02
zero1
651
これは哲学だ!絵本なのに、描かれている内容はすべてを疑うデカルトの思想みたいに深い!目の前にあるリンゴは本当にリンゴか?サクランボかもしれない。反対側はミカンかも。檸檬爆弾が文学作品にあるのなら、中身はぎっしりメカでもおかしくない。地球以外の星から来たのかも。ひとつの疑問から広がる世界を見事に描写。我々が普段見ている世界は、見ていない間、存在しているのか?最後に出てくる母親の顔が何も疑ってなくていい!あなたも柔軟な発想で常識を疑ってみよう。今いる世界が違って見えるに違いない。2020/03/06
seacalf
513
王ヶ頭ホテルの本棚にあった絵本、3冊目。ヨシタケシンスケさんが爆発的に人気作家になったのがよーくわかるデビュー絵本。大人になるにつれて忘れてしまう突飛な空想・想像・創造・妄想をこれでもかこれでもかと繰り広げてくれる。『あー、わかるわかる。子供の時ってこんな風な想像しちゃうよね』というものから、りんご一個でそこまで考えますか~というものまで、凡人ならざる空想の翼を広げて具現化してくれる。現実って、ちょっと想像力を駆使するだけで、途端にワクワク胸踊る世界なんだと思い出させてくれる。とにかく物凄く楽しい絵本。2019/07/07
射手座の天使あきちゃん
479
ひとつの「りんご」から想像の翼を広げて妄想の宇宙を自由に飛び回る素敵な一冊ですね。 有史以来「りんご」には不思議な力があるのかも… アダムに道を誤らせたのは「りんご」かもしれない ニュートンに引力の存在を教えたのは「りんご」かもしれない ロッシーニにウィリアム・テル序曲を書かせたのは「りんご」かもしれない スティーブ・ジョブズがIT業界の雄に育てたのは『りんご』かもしれない(笑)2021/04/01
gtn
473
少年が想像するとおり、りんごは今に至るまで色んな場所で色んなものを見てきたのだろう。しかし、それは少年も同じである。気が遠くなるような昔から、楽しいこと辛いことを経験しながら、様々な姿で生死を繰り返した末、今ここに少年がいる。2019/12/27