内容説明
ベールにつつまれた現人神から、人間宣言で国民の象徴へ―。未曾有の国難に直面したあの時、日本を復興へと導く端緒になった「世紀の会見」。大震災、内乱、空襲、占領…、どんなつらい時も国民とともに歩み、歩まれた天皇のお姿を物語で綴る。
目次
1 天皇、皇后と大震災
2 二・二六事件から東京大空襲
3 下町視察と皇居炎上
4 御前会議と玉音放送
5 マッカーサー日本上陸
6 天皇とマッカーサーの会見
7 一杯のコーヒー
8 さよなら、マッカーサー元帥
9 昭和天皇の会国巡幸
10 祈りの旅
著者等紹介
綾野まさる[アヤノマサル]
1944年、富山県生まれ。67年、日本コロムビア入社。5年間のサラリーマン生活後、フリーのライターに。特にいのちの尊厳に焦点をあてたノンフィクション分野で執筆。また、皇室ジャーナリストとして雑誌等で執筆。94年、第2回盲導犬サーブ記念文学賞受賞。日本児童文学者協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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phmchb
4
昭和天皇に関する二・二六事件からマッカーサーとの会見までの話を中心とした内容の本2014/04/09
Kazunori Nishimura
4
昨年7月に見た映画「終戦のエンペラー」で知ったマッカーサーと天皇陛下の会談に秘めらた実話。命乞いに来たと思い天皇陛下との会談に臨んだマッカーサーは天皇陛下が「私は、国民が戦争遂行するにあたって、政治、軍事両面で行ったすべての決定と行動に対する全責任を負うものとして、私自身を、あなたの代表する諸国の採決に委ねるため、お訪ねした」とのお言葉に強く心を揺さぶられる。 「私は、この瞬間、私の前にいる天皇が、日本の最上の紳士であることを感じとったのである」 天皇陛下万歳!2014/01/04
がんぞ
4
ヴィルヘルム二世は亡命を許されたが、ドイツ国民に恨みは残りヒトラーの台頭を許した。「天皇の名で戦争をしたから責任がある」という論理でいくと、原爆投下で市民大虐殺した米国大統領は死刑にすべきでないか?明治憲法は英国と同じく責任内閣制で、君主は内閣にのみ責任を持つ。とは言え廃位も退位もなかったのは奇蹟。東條大命降下の段階では開戦を押し止めることは(体制崩壊させる以外)不可能であったろう。司馬遼太郎の言う《統帥権の独立》はむしろ海軍の退廃をもたらし『真珠湾攻撃』で「作戦は成功、政治戦略的としては大失敗」した…。2013/08/31
Mosu
2
教科書ではわからない部分をしれてよい。2016/05/08
キエリボウシミミズク
0
コーヒーに関する本は数々あれど、飲まれることがなかったコーヒーについて書かれた数少ない本。天皇として生きる運命を定められた存在として、誰よりも重い責任を引き受け、それから逃げなかった昭和天皇の覚悟に敬意を表したい。
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