著者等紹介
杉浦邦子[スギウラクニコ]
1943年愛知県生まれ。愛知県立女子大学卒業。子ども文庫活動を通して、都市における民話の語り活動に出会う。その後、民話採訪を重ねて、現代における語りと語り手、および聞き手の研究を目指す。「ある“語り婆さ”の系譜」(『民話と文学』第22号)、「語りの活動、その展望」(『日中昔話伝承の現在』)、「聴耳の芽生え」(『母たちの民俗誌』)、「『笠地蔵』談義」(『女性と経験』第23号)、「口から耳へ、耳から口へ」(『女性と経験』第25号)。昔語りの研究と実践・ふきのとう主宰。民話と文学の会会員、日本口承文芸学会会員、女性民俗学研究会会員
本多厚二[ホンダコウジ]
イラストレーター、オブジェ作家。1962年、石川県生まれ。金沢美術工芸大学彫刻科卒業。1985~1993年、(株)前田屋外美術デザイン室勤務。モニュメント、彫刻等の企画業務に拠わる。1997年、『ビオトープであそぼう』全5巻(星の環会刊)デザイン編集・イラスト。1999年よりオブジェ作品の制作活動。個展多数
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感想・レビュー
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ヒラP@ehon.gohon
15
インドネシアで伝承されてきた民話が、七編収録されています。 どれもインドネシアの風土を感じさせながら、どこか日本民話やグリム童話と共通性を感じられて、不思議な気がしました。 羽衣伝説、継子いじめ、等々、どこでも着眼が同じなのか、伝承に国境はないのか、民話を通じて国際理解につながるような気がしました。2019/12/19
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
12
『ロロ・ジョングランの伝説/女神のお嫁さん/タカトリアンの贈り物/いたずらカンチル/バワン・プティとバワン・メラ/バンジ・クララスのオンドリ/国を救った赤ちゃん水牛』の7編。『女神のお嫁さん』は天女の羽衣、『いたずらカンチル』はまめじかカンチルの類話。『バワン・プティとバワン・メラ』も類話なのですが思い出せない。玉ねぎの種類をバワンというそうで、メラは赤なので、バワン・メラは赤玉ねぎ(小さい)のこと。プティは白なので普通の玉ねぎのことかと思ったらニンニクのことだそうです。お話は異母姉妹の名前です。2020/01/04
元気伊勢子
4
イラストの色遣い、雰囲気が好み!民話を読むのはとっても楽しい。シンデレラ、人魚姫などなど有名なお話とそっくり!民話が、物語のベースだったりするのだろうか?2020/11/04
紅花
3
久しぶりに、じっくりお話を味わった。どこか日本の昔話とと似ている。生きる事、生きるための知恵、生きるための人の道って何処の国にも共通なんだなぁ・・その反面、「いなばのしろうさぎ」にそっくりの話は動物が違ったり、国の違い、習慣、生活の違い感じる。「正直者は救われる」が基本の民話も、最後まで賢く他の動物を騙し続けたカンチルの話は、ちょっと予想外で残念だったような、でも印象に残ったような・・・全部面白いお話ばかりでした。2013/06/04
K
1
(2001,K388)勤務館で書架整理をしていたら見つけました。私が2~30年前、女性民俗学研究会でご一緒していた著者の絵本でした。話自体は忘れていたのに、「ロロ・ジョングラン」「カンチル」「バワン・メラ」などの単語は覚えていました。この絵本は、耳で聞く本だからです。そして私が著者に、会誌の「会員図書案内」で紹介してと頼まれたのでした。その時の会誌(「女性と経験」26号、2001)を見たら、子供に読み聞かせした自分のエピを書いていました。すっかり忘れていました。記録って大事。読書メーターも大事。2024/12/05
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- 鎌倉通信 〈其の2〉