内容説明
あなたの知らない鴨川のもう一つの顔。光と影、明と暗、生と死、清と濁、聖と俗…。自然科学・歴史学・文学・地理学の視点から鴨川の実像を浮き彫りに。
目次
第1部 鴨川の自然と環境(鴨川の環境に対する人々の意識;水生昆虫からみた鴨川の水質;鴨川の水質と人々のかかわり ほか)
第2部 鴨川の治水(平安時代の鴨川治水;治水に果たした御土居構築の役割;寛文新堤は防災目的で造られたのか ほか)
第3部 鴨川の文化と歴史(鴨川の礎を築いたカモ氏の軌跡;鴨川と葵祭;鴨川の要衝・韓橋―架橋目的と衰退の歴史 ほか)
第4部 鴨川の景観とイメージ(古写真からみた鴨川のイメージ;名所図会類の絵からみた鴨川の橋;鴨川親水空間の多様性 ほか)
著者等紹介
吉越昭久[ヨシコシアキヒサ]
1948年新潟県妙高市生まれ。1976年立命館大学大学院博士課程中退。1976~1995年奈良大学(助手・専任講師・助教授・教授)。1995~2017年立命館大学(教授・特任教授)。現在、立命館大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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chang_ume
7
鴨川水文環境の総合研究に関する論集で、目次を早見して購入(してしまった)。しかし史料解釈や歴史理解に疑問符が付く箇所が多く、あとがきを見るとなんと学部ゼミの成果報告集だった。もうちょっと査読でなんとかならなかったのか…。そのなかでは、防鴨河使について権限の限定的な内容を明らかにした第6章、鴨川西岸(木屋町エリア)の風俗街化について立誠小学校廃校(1993年)を画期とした法規制解除を重視する第18章などを興味深く読みました。比較的、非歴史分野に読むべきものが多い印象。2022/02/01