内容説明
本書は、国民国家とグローバリゼーションに係わる諸問題を様々な角度から論じたものである。全体として二部からなっており、前半の第一部(歴史における国民国家)は、国民国家の歴史的様相と問題性を、ドイツ、イギリス、フランス各国の国民国家形成時に焦点を当てて追求した論文から成っている。なお第二部の執筆者は専門についてみれば、政治学、経済学、哲学と様々であり、各人が自己の関心にしたがって問題を論じている。
目次
第1部 歴史における国民国家(「歴史における国民国家」の問題水域―近代ドイツを素材に;国民国家の「栄光」―「言説」のなかの市民革命;国民国家としてのフランス第二帝政―「ボナパルト的デモクラシー」のジレンマ;国民国家への統合の論理とシンボル―世紀転換期のイギリスの場合)
第2部 グローバリゼーションと国民国家の未来(グローバリゼーションと国民国家のゆらぎ;多国籍企業の現況と理論的位置;世界共同体社会のために―価値理念と社会制度の視角から;市民社会、国民社会そして多国民社会;国民国家、グローバリゼーション、世界文化)