内容説明
土曜日の夜の七時ごろ、山田さんのところへ、電話がかかってくるところから、この物語がはじまります。山田さんは、美容院『かみふうせん』をひらいていました。やってきたのは、子どものころから愛しあっていた恋人と、結婚するために、「かんむり」をつくらねばならない青年でした。「よし、ひきうけた」山田さんたちが、こころをこめて青年のために、すてきな「かんむり」を、かんがえてやることになります。第９回ニッサン童話と絵本のグランプリ童話大賞受賞作品。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ままこ
61
書影がないのが残念なくらい春らしい色合いの可愛い表紙。みんなの優しさとアイデアがキツネの悩みを解決する。なんて素敵なかんむり✨ファンタジックで心温まるお話。2024/04/29
anne＠灯れ松明の火
16
読友さんご紹介で、予約。ニッサン童話と絵本のグランプリ、童話大賞受賞。同じ時、絵本部門で優秀賞を受賞した岡本万里子 さんが作画。美容室かみふうせんの山田さんのところに、きつねの青年が相談に来た。誰よりもすばらしい冠をプレゼントしなければ、恋人と結婚できないという……。山田さんが頼った相手が良かった！ 素晴らしいアイデアをくれたのだ♪ 絵が優しくて、美しい。裏表紙に、その後の様子が描かれ、思わず笑顔になる♪2024/05/04
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
16
夜、山田さんの経営している美容室「かみふうせん」に、１本の電話がなりました。やってきたのは若い男の人、実はきつねだったのです。きつねは春のまつりに、結婚したい娘に冠を贈りたいけれど、誰よりも見事で素晴らしいものを作りたいと相談にきたのでした…。2021/01/28
遠い日
7
絵本というより絵童話に寄ったお話。きつねが美容院の山田さんにお願いしたこと。切実な一生を賭けての願いをどう山田さんは聞き遂げるのか。思いも寄らない機転と、また、その答えが意表を突くものでした。自然の美には勝てません。さぞ愛らしく娘ぎつねを彩ったことでしょう。2021/04/10
遠い日
5
表紙の美しさ、愛らしさに惹かれて手にしましたが再読でした。でも、何度でも読むに堪える作品だと思います。誠実に、心を込めて美容院の山田さんにお願いした、きつねの青年の気持ちを思えば、誰だって助けてあげようという気持ちになろうというもの。絵が本当に美しい。どんなにすてきな花冠だったでしょうね。第9回ニッサン童話と絵本のグランプリ童話大賞受賞作品。2024/12/22
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