内容説明
東アジア思想―大乗仏典思想(華厳経・浄土三部経)、中国思想(儒教・道教)、浄土教思想、そして妙好人の思想―これらの思想における「死生観と超越」を研究した仏教と諸科学の学際的最新論考18編。近年注目の学問領域である死生観・死生学の最新研究。
目次
1 大乗仏典における死生観と超越(浄土三部経における死生観;華厳における死生観―華厳諸師の往生を通して)
2 中国思想における死生観と超越(漢代の祖先祭祀;道教の死生観―仏教との関わりから)
3 浄土教における死生観と超越(佛道の位置を定めること―親鸞の信心・菩提心・金剛心の一体的理解について;法然上人の死生観と超越 ほか)
4 妙好人における死生観と超越(石見の妙好人;妙好人の死生観と願い―その言行から苦悩を超える道を学ぶ ほか)
著者等紹介
林智康[ハヤシトモヤス]
龍谷大学文学部教授、中央仏教学院講師、龍谷大学人間・科学・宗教オープン・リサーチ・センターユニット3代表。専門分野は、真宗教義学、真宗教学史
井上善幸[イノウエヨシユキ]
龍谷大学法学部准教授、龍谷大学人間・科学・宗教オープン・リサーチ・センター副センター長。専門分野は、真宗学
北岑大至[キタミネヒロシ]
龍谷大学非常勤講師、龍谷大学人間・科学・宗教オープン・リサーチ・センターユニット3リサーチ・アシスタント。専門分野は、真宗教義学、真宗教学史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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hajimemasite
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シンポジウムの書き起こしっぽいのでページ数の割りにひらがなが多く、非常に読みやすい。一応ある程度の説明もあるので初学者でもある程度安心して読める。死生観に関しても、超越に関しても、思ったより論があっさりしており、また文面も多くないので期待外れではあった。内では、ペイン氏の構造が整然とした議論(とこれだけ英語なので)異質で際立っている。神氏の妙好人の話は面白かった。そして概ね、私は思想の死生観論ではなく、個々の死生観に興味があるのだと思い、結果、求めたものはここにはないという不足感だけが残った。2018/02/23