感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゲオルギオ・ハーン
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ドイツの大砲メーカークルップの創業一族について調べた一冊。本書はエッセンに定住を始めたアルントの時代からはじまる。雑貨商がメインで菜園などの不動産も所有することになるが、大砲とはまるで無縁な時代が長い。アルントの息子のアントンが鉄砲を一千挺製造し、30年戦争で売り捌いたという逸話があるが、それは義父の仕事であり、本業ではなかった。順調だったわけでもなく、浮き沈みがあり、エッセン定住から数えて7代目のフリードリッヒの時代には鋳鋼業に狙いを絞った(ナポレオン戦争の影響で多額の報奨金、膨大な需要を見込めた)。2023/09/16
麺
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クルップ社の興りから軍需企業としての躍進、そして個人会社としての終焉までを描いた大河的なノンフィクション作品。代々のクルップ家当主たちを筆頭に、膨大な数の登場人物がどれも生き生きと描かれ、大長編ながら最後まで面白く読めた。第二次大戦における強制労働とそれに関するニュルンベルク裁判に多数のページが割かれているが、奪われた者が取り返せる機会は極めて乏しいという、ありふれた事実が重かった。2020/09/27
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- 会計学概説 (改訂版)