感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
63
終戦間近、陸軍に徴兵されるぐらいならと海軍の予備士官となったウィリー・キースが配属されたのは、廃艦寸前のケイン号だった。ウィリーの目を通して、ケイン号の艦長を務めた3人の士官を描くとともに、ウィリー自身の成長が描かれていく。その背後にはアメリカの裕福なエリート層に属するウィリーと貧しいイタリア系移民の恋も描かれているが、死に直面したときこの恋がウィリーが大きく成長するきっかけとなったというところにリアルな人間らしさを感じた。ケイン号の艦長たちの描写はそのまま軍隊批判、戦争批判となっている。2021/11/13
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