内容説明
純文学からミステリ作品まで第一次世界大戦前後のモダニズムの雰囲気を味わう短篇アンソロジー。
目次
ミス・ウィンチェルシーの心(H.G.ウェルズ)
エイドリアン(サキ)
捜す(サキ)
フィルボイド・スタッジ―ネズミの恩返しのお話(サキ)
遠き日の出来事(ジョン・ゴールズワージー)
人類学講座(R.オースティン・フリーマン)
謎の訪問者(R.オースティン・フリーマン)
主としての店主について(G.K.チェスタトン)
クラリベル(アーノルド・ベネット)
自分の同類を愛した男(ヴァージニア・ウルフ)〔ほか〕
著者等紹介
井伊順彦[イイノブヒコ]
早稲田大学大学院博士前期課程(英文学専攻)修了。英文学者。英国バーバラ・ピム協会、英国トマス・ハーディ協会、英国ジョウゼフ・コンラッド協会各会員
今村楯夫[イマムラタテオ]
ニューヨーク州立大学大学院博士課程修了。東京女子大学名誉教授、日本ヘミングウェイ協会顧問(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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藤月はな(灯れ松明の火)
29
訳文がこなれた感じが出ないのはなぜ・・・?メタ小説を確立したヴァージニア・ウルフを取り上げていたのはいいとしてセイヤーズやウェルズを入れるとなると時代が離れすぎています。そのため、モダニズム小説ではなく、モダニズムめいた小説という印象を受けました。サキはやっぱり、面白いです。2014/06/01
たち
27
私のお気に入りの作家さんがたくさん出てきて、楽しかったです。初読みの作家さんでは、不思議な雰囲気が漂う、サキさんの「捜す」と、徐々に、死んだ奥さんの驚愕の秘密が明らかになるヴァージニア・ウルフさんの「遺産」が印象に残りました。他の作品も読んでみようかな。2017/06/02
くさてる
11
私はモダニズムとか良く分からないので、英国小説のアンソロジーとして読んだのですが、そうなると基準もよく分からないことに。ヴァージニア・ウルフはやっぱり素晴らしいなあ。初めて知った作家で、良かったのはアーノルド・ベネット「クラリベル」。ロマンス小説としてなんとも可愛らしい作品でした。2015/01/10
timeturner
7
モダニズムの《雰囲気》を味わう短篇アンソロジーだそうで、《モダニズム文学》短篇集ではないので要注意。いろいろ読めて楽しかったけど。サキは面白いね。もっと読んでみよう。2014/02/28
よだみな
1
やっぱり再読であったか。それはさておき、セイヤーズのモンティ・エッグものが読みたくて借りたのだが、インパクトが強かったのがウェルズの『ミス・ウィンチェルシーの心』で、こういう女性は何人か思い当たるし、自分にもあると思ったのであった。ウェルズの後期を読みたい2021/03/31