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内容説明
戦争と死―人間永遠のテーマを謳った大叙事詩。神と人間が入り乱れて闘うトロイア戦争は十年目に入る。ヘクトルとアキレウスを軸に戦いと悲しみの日々を描いた大ロマン。
目次
アキレウス、アガメムノンの横暴に激怒、不戦を宣す
アカイア、トロイエ両軍、ゼウス大神に促され、戦闘再開を決意、勢ぞろいするいわゆる軍船のカタログ
アレクサンドロス(パリス)、ヘレネを賭けて、メネラオスに立ち向かう
誓約は破棄され、両軍激突する
ディオメデス奮戦する神々も懸命にひいきにする側を支援する
アカイア勢、トロイエ城壁にせまるヘクトル家族たちに別れを告げる
トロイエ勢、勢いをもりかえすヘクトルと大アイアスの一騎打ち、休戦、戦死者の火葬埋葬
ゼウス大神、終日戦さを支配するトロイエ勢優勢
アガメムノン、オデュッセウスらを使者にたてて、アキレウスの出馬を乞う
アカイア勢はオデュッセウスとディオメデスを、トロイエ勢はドロンを敵陣へ送って、夜のスパイ合戦〔ほか〕
著者等紹介
小野塚友吉[オノズカトモキチ]
1925年生まれ。早稲田大学教育学部英語英文科卒。栃木県立高等学校英語科教諭、国立小山工業高等専門学校非常勤講師を経て、現在翻訳に専念
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うぃっくす
9
読むの時間かかった。パリスが全部悪いんじゃないの?っていうのとアキレウスさっさとでないからパトロクロス死んじゃいましたけど…っていうもやもやを感じながら読んでたけど結局全部神様の気まぐれや無慈悲さに翻弄される人間の悲しさと小ささだねと気づいてなんか満足したかなー。人の命なんて秤でどっちに傾くかな、で決められてしまって悲しい。ギリシアの神々はほんと人間的。2023/05/28
種蔵珪也
2
とあるゲーム影響でイリアスって結局どういう話なのか気になったので。トロイの木馬まで書いてあるのかと思ってたけど、違うことが分かって勉強になった。神様が人間の願いを割と直接的にかなえていた時代。というかトロイア戦争のきっかけ自体、神様のせいだから。アキレウスとヘクトールが目立ってる戦争なんだけど、この二人戦争の原因からいうととばっちり感さえ感じる。ヘクトルがアキレウスに討たれて、その死体を返却するところまで。2019/06/03
KOU
1
ギリシャ神話の神々は人間味が溢れていて、日本の神々同様に親しみが感じられます。嫉妬、欲望、憎悪・・・。人間と変わらない。人間同士の戦いのはずが、神々をめぐる争いへと繋がる。現代でも読む価値がありますね。2016/07/20
kino
1
ブリセイスとアキレウスの別れ〜ヘクトルの遺体返還の間に出来事がこんなにも。注釈が無いのは読みやすいけどぎっしり文字組みは圧迫感ある。2011/11/14
R
1
神様が人間的過ぎる。2011/09/30