内容説明
小学校六年生の時から、兄の主宰する絵画交換会「千束会」の帳付けを受け持ち、以来七十年にわたって日本画商の道を歩む。兄の死去により会主となった「千束会」を日本一の交換会に押し上げ、また一方、東京美術倶楽部の相談役として美術業界の発展に貢献。その深い教養と眼の確かさ、包容力ある人柄は、美術業界、芸術家は言うに及ばず、多くの人々の敬愛を集めた。江戸っ子画商・夏目四郎が語る、交換会や美術倶楽部を中心とした業界の歴史や裏話、美術時評や展望、画家との交流、個性的な画商たちの思い出と、画商としての心意気。
目次
新画ヤから新画商への六十年
淺木栄太郎さんの思い出
柊美術店主、杉田さんのこと
春静堂の御三家藤木・原田・粟津さんのこと
賑やかな初会の伝統
春風洞・横井勉さんと、青龍堂・小山久さんのこと
村越画廊・村越伸さんのこと(日本のヴォラール=村越先輩;速水御舟と村越さん)
小川有三さんのこと
交換会の移り変わり
余談の内から―平山先生と松尾先生のこと〔ほか〕
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