出版社内容情報
▼日中戦争をとらえなおす国際共同研究シリーズ第6巻。
▼1945年の日中終戦のグローバルなインパクトとその遺産を、
・終戦にともなう国際秩序の再編と戦後構想の展開、さらに東アジアに与えた影響、
・日中戦争を通じた中国の変容と、戦後中国の政治経済の再建に与えた影響、
・中国の辺境と東南アジア地域がどのように変化したか、
という側面から、日本・中国・台湾・韓国・英国の研究者が多角的に分析する。
内容説明
日中終戦のグローバルなインパクトとその遺産。中国はどう変容し、どのように再建の道をたどったのか。中国周縁や東南アジアに何をもたらしたのか。日本の戦後構想や戦争収拾のプロセスは何を物語るのか。
目次
総論 日中終戦と戦後アジアへの展望
第1部 日中終戦と戦後構想(太平洋戦争末期における日本の対中和平構想;戦争末期の日中戦争と日ソ関係―「日中ソ」提携構想をめぐって;韓国臨時政府の本国帰還問題に対する中国国民政府の対応―終戦前後における東北アジア国際秩序再構築の一側面;国共内戦下の戦後日中提携―支那派遣軍と国民政府;台湾における日本人墓地および遺骨の処理問題)
第2部 中国の変動(戦後中国における憲政への移行と警管区制;戦後中国の税制と工商同業公会―上海の貨物税制度を素材に;1940‐50年代の中国経済と日中関係;国民党政権と南京・重慶『中央日報』―戦時から戦後にかけての自立化傾向;リベラル派知識人の国際情勢観―1945年前後を中心に;錯綜する願い―国民政府教育部に寄せられた学生の手紙から)
第3部 東南アジアの変動(戦争・民族・国家―抗戦前後における雲南土司の苦境と選択:1942‐1952;重慶国民政府のビルマ国境政策と軍事占領1942‐1945;日中終戦前後の国民政府と東南アジア―重慶当局の戦後ラオスに対する構想および実践を中心に;南京大虐殺と難民の宗教生活)
著者等紹介
波多野澄雄[ハタノスミオ]
国立公文書館アジア歴史資料センター長・筑波大学名誉教授
久保亨[クボトオル]
信州大学人文学部教授
中村元哉[ナカムラモトヤ]
津田塾大学学芸学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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