内容説明
仏教学の大家の枠にとどまらず、後年、シュタイナー運動に身を投じたヘルマン・ベックの遺稿集。ベックの〈白鳥の歌〉ともいうべき本書は、仏教とキリスト教との内的連関をその深みにおいてとらえ、〈自我〉と〈涅槃〉の問題に独自の考察を加える。
目次
第1章 神の名
第2章 インドの三位一体
第3章 インドと聖霊降臨祭
第4章 インド精神における宇宙創造
第5章 ミカエルとインドの先史時代
第6章 原人と供儀の意味
第7章 インドのヨーガとベタニアでの復活
第8章 インドのヨーガとキリスト
第9章 マーヤー―ブッダの生誕物語
第10章 モーセとブッダにおける道徳的要求
第11章 古代アーリア民族における光天
第12章 涅槃と天―ギリシア、イラン、エジプトにおける夜の天の啓示
第13章 インドにおける昼の天と夜の天の秘儀
第14章 古代インドにおける夜の天の秘儀としての涅槃
第15章 ワーグナーとノヴァーリスにおける夜の秘儀
第16章 仏教とインドの文献における涅槃
第17章 秘教的問題―涅槃と愛の秘儀
第18章 涅槃、キリスト教、地球の成就
第19章 ブッダにおける涅槃と地球秘儀