内容説明
説話や神話は人生の指針や訓戒として多く語り継がれてきた。しかし、その源を尋ねるとまた違う姿を現わしてくる。それは文化や人生が始源的なものとの交感により、折りに触れ戻り行く再生の場であった。世界各地に伝わる説話や神話を12のテーマの下に、元の姿とその意味するところを復原する。
目次
1 龍(大蛇系と和邇系の龍の集団 ほか)
2 桃(東海の島にあった大桃樹 ほか)
3 剣(草薙剱は鋤型の刃物 ほか)
4 星(牛が教えた天女への恋 ほか)
5 風(神風は「息長」の呪法 ほか)
6 鬼(老婆に化けた京の鬼 ほか)
7 夢(夢で心臓を引き裂かれた王 ほか)
8 熊(熊は祖神が遣わした聖者 ほか)
9 鏡(冷たく美しいゲルマンの水鏡 ほか)
10 日(死者の魂は太陽と共に不滅になる ほか)
11 菊(秋は菊見てこその江戸文化 ほか)
12 蛇(蛇龍の子を産んだ女たち ほか)