内容説明
民俗学の博士課程を出たは良いが、佐々木彩乃はいまだ不安定なポスドクの身だった。短期契約の非常勤講師とアルバイトとの二足の草鞋を履きつつ、定職を夢見て貧乏な日々を過ごしている。ある日、同門の先輩でもある榎本准教授から、学部再編に伴う教員の新規採用の話が舞い込んでくる。しかも学科長である榎本の推薦付き。就職のためなら背に腹はかえられない、どんなにコキ使われようとも、たとえ榎本の正体が“お狐様”であろうとも―。そんな中、彩乃が巻き込まれた学内でのボヤ騒ぎに幽霊が関係しているという噂が広まっていて…。はたして彩乃は“不安定”な日々から脱出できるのか?新感覚、アカデミック×あやかし×ミステリがここに開幕!
著者等紹介
藤春都[フジハルミヤコ]
北海道生まれ。『ミスティック・ミュージアム』で第2回ノベルジャパン大賞佳作受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hirune
33
【Kindle】大学の民俗学研究室にいた時、先輩の榎本が実は化け狐だとうっかり見抜いてしまった彩乃は大学の非常勤講師として働く今も准教授となった榎本と腐れ縁で繋がっていた。最初、とって食われるのかと思ったけど、お狐准教授はとんでもなく辛辣で口が悪いけど意外にも面倒見が良く、こき使うけどピンチになると助けてくれるし、嫌々問題も解決してくれる😅彩乃はマゾっけありそうだし、一生ついて行けば良いよと思ってしまった^^2023/03/02
秀玉
13
半分ほど読み断念。評価もそこそこで、いつか面白くなるはずと信じて読み続けるが、事件、推理のおちも??何が言いたい作品なのか、事件はなんなのか、主人公は表紙絵の狐が化けた准教授ではなく、大学の後輩のポスドクの女性なんだけどね。この子のキャラが良いので、ちびちび読んだのだけれど、活躍している風でもないし、狐の准教授はタイトルのなっているけど、無理難題を言うだけで、解決の糸口を言うわけでも無いし、たまに掛け合いをするけど、面白くもない。もっとすっきりさせた事件内容におちをしっかりつけること。准教授の役割を明確に2025/01/19
にゃうぴょん
10
面白かったです。ポスドクの彩乃をこき使う俺様だけどいざとなると頼りになり「お狐様」榎本准教授のキャラがいいです。人柱だった女の子が大学に紛れ込んでいたのにちょっと温かい気持ちになりました。2020/11/19
ekura
2
主人公は、実は化け狐の准教授にこき使われる、民俗学のポスドク女子。あおりに「アカデミック×あやかし×ミステリ」とあるように、民俗学や大学組織、大学運営、ポスドク事情にやたら詳しい。 著者はつくば大出身だそうで、詳しいのも納得。2020/10/26
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