内容説明
やさしい風景の向こう側、本物に出会う旅。透徹した若者の目がモノクロームの世界に誘う純文学体験。
目次
信州冠着山・観月の愁 井上靖『姨捨』
玉川に母の面影・角館 高井有一『北の河』
洞爺丸ダブルイメージ 水上勉『飢餓海峡』
京の雅めぐり会う姉妹 川端康成『古都』
紀州女の心根に触れて 有吉佐和子『紀ノ川』
湖に聞くアイヌ叙事詩 武田泰淳『森と湖のまつり』
茂吉を偲ぶ晩秋の蔵王 北杜夫『楡家の人びと』
夢巡る街道の今物語 司馬遼太郎『街道をゆく』
築地・下町・人間模様 森田哲郎『魚河岸ものがたり』
雪国の人となりて 三浦哲郎『忍ぶ川』
霧ヶ峰の自然保護記録 新田次郎『霧の子孫たち』[ほか]