プルースト的絵画空間―ラスキンの美学の向こうに

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  • サイズ A5判/ページ数 434p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784891768225
  • NDC分類 950.28
  • Cコード C0098

出版社内容情報

エルスチールのモデルは、ターナーだった。

これまで、モネなど印象派の画家をモデルとしている、
と考えられてきた『失われた時を求めて』の登場人物エルスチール。
プルーストに多大な影響を与えたイギリスの批評家ジョン・ラスキンの思想や、
同時代のさまざまな画家たちの作品とも比較しながら、
エルスチール=ターナーという新たな説を呈示し、
プルーストの芸術観・文学観を浮き彫りにする。

ターナーから
ホイッスラー
バーン=ジョーンズ
アングル
モロー
マネまで

図版多数収録!

内容説明

エルスチールのモデルは、ターナーだった。これまで、モネなど印象派の画家をモデルとしていると考えられてきた、『失われた時を求めて』の登場人物エルスチール。プルーストに多大な影響を与えたイギリスの美術批評家ジョン・ラスキンの思想や、同時代のさまざまな画家たちの作品とも比較しながら、エルスチール=ターナーという新たな説を呈示し、プルーストの芸術観・文学観を浮き彫りにする。

目次

プルーストとラスキン―窓・額縁・想像力
プルーストとターナー
プルーストのエルスチール的側面―「反主知主義」をめぐって
プルーストの「フロベールの文体について」に関する一考察
「踊るサロメ」の文体考察―ユイスマンス・フロベール・ワイルド
プルーストの眼―ラスキンとホイッスラーの間で
ホイッスラー、エルスチールの同時代人
プルーストとバーン=ジョーンズ―さんざしの花のかげに
バーン=ジョーンズの花咲く乙女たちのかげに
『失われた時を求めて』におけるマネの“オランピア”
「一着の服を仕立てるように」―プルーストの書物
『ヴェネツィアの石』にプルーストを読む―「ゴシックの本質」を中心に

著者等紹介

真屋和子[マヤカズコ]
兵庫県に生まれる。慶応義塾大学文学部卒業、同大学大学院文学研究科仏文学専攻博士課程単位取得退学。文学博士号取得(慶應義塾大学)。現在、慶応義塾大学文学部および一橋大学非常勤講師。専攻、十九‐二十世紀フランス文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ひつじ

6
抑うつ気味から文章がかなり読めなくなっていたために、もういいから忘れてしまうこと前提に文字を追っていけと読んだ。 題名では絵画空間と言いながら、主題はむしろプルーストが受けたラスキンの影響を主軸にプルーストが観ていたであろう作家や絵画を紹介している。印象派等からの見たまま描くことを、文学の中に持ち込みどのような手法でプルーストが作品を展開していったのかの説明などはなかなか面白かったし、ラスキンの影響などの知らない分を補填するように読めた。専門分野と既読作品についてが多くあり、理解に苦労はしなかった。2020/08/29

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