内容説明
いまなお謎めいた存在でありつづけているきわめて難解な十七世紀オランダの哲学者の、ついには、“同時代人たちが争っていた諸種の問い―信仰と理性、絶対主義と社会契約、等々―を徹底的に転位させる”に至ったその政治=哲学を、マルクスとの“相補的な交換性”をも視野に入れながら、ネグリ以降の新たな視点で読み解く。
目次
第1章 スピノザの党派
第2章 『神学・政治論』―民主制のマニフェスト
第3章 『政治論』―国家の科学
第4章 『エティカ』―政治的人間学
第5章 政治とコミュニケーション
補論 政治的なるもの、政治―ルソーからマルクスへ、マルクスからスピノザへ
著者等紹介
バリバール,エティエンヌ[バリバール,エティエンヌ][Balibar,´Etienne]
1942年、アヴァロン(ブルゴーニュ地方、フランス)に生まれる。高等師範学校を卒業後、パリ第一大学助教授、パリ第十大学ナンテール校教授(政治および道徳哲学)を勤め、2002年からは同大学名誉教授。現在、カリフォルニア大学アーヴァイン校特別功労教授、ロンドン大学バークベック校人文学研究所客員研究員
水嶋一憲[ミズシマカズノリ]
1960年、大阪府に生まれる。京都大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得退学。現在、大阪産業大学経済学部教授。専攻、社会思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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