内容説明
アルチュールの母にして、「悪名」の高いヴィタリーとその息子との反目こそ、あまりに似通ったふたりの間の愛情の裏返しであった。母親との関係からたち現れる、早熟の詩人ランボーの新たな一面。
目次
殺伐とした田舎、退屈な土地
恋愛と…そして早すぎる秋の訪れ
子供たちを思いどおりに育て、教え、愛すること
わたしは自分の愛している人を決して甘やかさない
世の中は混乱し、息子たちは荒れて、道は険しい
義務の遂行にこそ本当の幸福はある
この沈黙は何なのだろう。消息不明の時間はまっくらな深淵に等しい
わたしたちは、おまえの行方を探しあぐねて気が変になりそうです
神の御心がかないますように!
可哀想なアルチュールがわたしを迎えに来たのでしょうか。わたしは準備ができています
わたしにはもう娘しかいません。そしてわたしは娘の将来を思って震えています
わたしのことは心配しないで…
著者等紹介
加藤京二郎[カトウキョウジロウ]
1948年、名古屋市に生まれる。中央大学卒業後、同大学大学院博士課程満期退学。中央大学文学部教授。専攻、フランス文学
齋藤豊[サイトウユタカ]
1951年、仙台市に生まれる。明治学院大学卒業後、中央大学大学院博士課程中退。聖徳大学短期大学部助教授。専攻、フランス文学
富田正二[トミタショウジ]
1951年、豊橋市に生まれる。獨協大学卒業後、中央大学大学院博士課程満期退学。中央大学文学部非常勤講師
三上典生[ミカミノリオ]
1949年、島根県に生まれる。中央大学卒業後、同大学大学院博士課程満期退学。中央大学経済学部非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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