内容説明
個人の“記憶”が“生の真実”として蘇生する場所、『失われた時を求めて』。この比類なきテクストを可能にするプルーストの「私」の特質を明らかにしつつ、永遠の光輝を放つ文学的探求の魔力の起源を開示する、入念なプルースト研究の見事な成果。
目次
序章 世界は乾いた砂浜である―「ドレフュス事件」から「カテドラル」の擁護へ
第2章 血、接触、書き込み―『失われた時』における「ドレフュス事件」と「第一次大戦」
第3章 “近さ”の誘惑―母・睡眠・想起
第4章 “名”もなき息子の私的印象―コンブレ回想譚をめぐって
第5章 夏の日と、海、少女―バルベック滞在譚をめぐって
第6章 悲しみ、痛み、愚かしさ―アルベルチーヌとの恋
第7章 回帰と彷徨
著者等紹介
湯沢英彦[ユザワヒデヒコ]
1956年生まれ。東京大学文学部仏文学科卒業、同大学大学院人文科学研究科博士課程中退。現在、明治学院大学文学部フランス文学科教授。主な業績として、『夢の記憶と視線のレッスン―プルースト初期草稿における「花咲く乙女たち」の生成過程』(パリ第四大学博士論文)、『プルースト博物館』(共訳、筑摩書房近刊)など
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