内容説明
第二次大戦後の消費社会の中で、人々の行動様式と生活空間を意識されないところで変化させた「魔法の物質」プラスチックを20世紀の神話として捉え、その化学的発明の歴史から、社会への伝播と影響を、ハイ・アート、ポップ・カルチャー、「環境ホルモン」等のさまざまな具体例に即しつつ解き明かす斬新な技術文明論。
目次
前書き 二十世紀の神話
第1章 新物質―プラスチックの誕生と展開
付論 日本プラスチック産業発展小史
第2章 表面の発達史―プラスチックの皮膜が世界を包む
第3章 プラスチックと空気―あるいは柔らかい都市の可能性
第4章 プラスチック・クイーン―からっぽの人形と自我の空白
第5章 悪魔を憐れむ歌―「環境ホルモン」論再考