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内容説明
構造主義革命の嵐の中で、バルト、トドロフ等と共に、テマティスムから構造主義批評へ、更に《文学の科学》たる《ポエティック》へと向った著者の第二論文集。《物語論(ナラトロジー)》及び《詩的言語論》という方向へと向かうこれらの諸論文は、後に『物語のディスクール』と『ミモロジック』において豊かな結実を見ることになろう。
目次
純粋批評の根拠
修辞学と教育
文学と空間
物語の境界
真実らしさと動機づけ
昼と夜
詩的言語と言語の詩学
スタンダール
あるバロック的物語について
プルースト間接的言語
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
竹花 樒 - Shikimi Takehana
1
批評から出発した『フィギュールⅠ』に対して『フィギュールⅡ』ではジュネットの関心事は《物語論(ナラトロジー)》と《詩学》への転向の兆しをみせる。特に本書では詩的言語の有縁性へと深く関心が向けられ、figureは修辞学的=文彩からきわめて広域の言説に及ぶ文彩=姿形へと広がりをみせた。ここに注目するなら「昼と夜」ではjour―nuitの対語の記号内容間の対立から数多の詩の援用により固有の詩的価値を暴き、「スタンダール」ではテーマ的不変性に注視した反復と変奏による「スタンダール作品」の範列的な読みを暴いていた。2010/08/24