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内容説明
鏡のなか―そこにいるのはわたしだろうか。だが、そこではわたしのどのような行為もイニシアチヴを失い、なにごとをもはじめえないだろう。わたしが断定するとき、すでにそこには同じ断定が先取りされていて、わたしの断定がわたしのものであることを蝕んでしまうだろう。このコギトの崩壊。わたしは見ているが、それはもはや、わたしの見ることの可能性によってではなく、ある非人称的な見ないことの不可能性によってなのだ。そこにいるのはだれか。そして、だれが語っているのか。
目次
鏡について
神話について―ギュスターヴ・モロー
街について―ベル・エポックのポスター
顔について―素朴画家たち
鳥について―ジョルジュ・ブラック
夜について―ホアン・ミロ
訪れについて―三岸好太郎と佐伯祐三
眼について―アンドレ・ブルトン
ランプについて―イヴ・ボンヌフォア
出口について―清岡卓行