内容説明
中国の文化史上に絶大な影響を与えた朱子学。その開祖朱熹が官僚として送った生涯の中に、大学者の本質を見る。
目次
序章 時代の概観
第1章 朱熹の生い立ち
第2章 科挙と学問
第3章 逆風
第4章 行政官としての手腕
第5章 道学の代表
第6章 冬の到来
終章 棺を蓋うて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
崩紫サロメ
11
著者は中国近世史の人なので、朱子学の内容よりも南宋の官僚としての朱熹の姿を史料から浮かび上がらせようとするスタイルを取っている。朱熹個人の話としても面白いのだが、上奏文の引用も多く、宋代の朝廷でどのようなことが論じられていたのか、という観点からも面白い。たとえば朱熹は孝宗に重大な緊急重大な課題としてあげているのが「第一に皇太子の善導、第二に大臣たちの選抜と任命、第三に綱紀の確立、第四に風俗の矯正、第五に民力の愛養、第六に軍制の整備と改革」など。2020/07/11
URI(病気養生
1
南宋政権のゴタゴタに際して朱熹がどう関わっていったという、思想面より人間朱熹を描いてる。2020/01/15