内容説明
一九七三年七月、自民党の若手議員らが派閥を超えて結成した保守政策集団「青嵐会」。ときの首相・田中角栄による日中国交回復や金権政治体質に対して公然と異を唱え、結成時には結束の強さを示す血判を行い、社会に衝撃を与えた。しかし、結成時の鮮烈さとは対照的に、政局の大勢を転換することなく、わずか六年で挫折。自民党政治を党内から改革するために立ち上がった中川一郎、石原慎太郎、渡辺美智雄、中山正暉、浜田幸一、玉置和郎ら個性的な政治家たちの言動、そして青嵐会消滅に至るまでの軌跡を気鋭の政治学者がたどる!
目次
序章 青嵐会はいかにして生まれたか
第1章 五五年体制の形成と展開
第2章 田中内閣の成立から青嵐会の結成へ
第3章 青嵐会の先鋭化と失速
第4章 青嵐会の終焉
補論 『日本列島改造論』と青嵐会に見る国土開発の思想
終章 現代政治が失った青嵐会の精神性と行動力
著者等紹介
菅谷幸浩[スガヤユキヒロ]
1978(昭和53)年、茨城県生まれ。学習院大学大学院政治学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(政治学)。政治学・日本政治外交史専攻。亜細亜大学法学部、高崎商科大学商学部・短期大学部兼任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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