内容説明
戦争とは他の手段をもってする政治の継続にほかならない―。今なお世界の政治と軍事に大きな影響を与える古典的名著『戦争論』はいかにして生まれたか?プロイセン軍人としてナポレオンと戦い、勝利したクラウゼヴィッツの波乱の生涯に焦点を当てながら『戦争論』の核心に迫る!元自衛官が描く本格歴史マンガ!
目次
第1部 戦争の本質
第2部 攻撃と防禦
第3部 戦略と戦争計画
著者等紹介
清水多吉[シミズタキチ]
1933年、会津若松生まれ。東京大学大学院修了。東京大学、名古屋大学、静岡大学、早稲田大学、法政大学、立教大学、東洋大学、神奈川大学などの講師、ニューヨーク・ホフストラ大学の客員教授を歴任。立正大学文学部哲学科名誉教授
石原ヒロアキ[イシハラヒロアキ]
本名:米倉宏晃。1958年、宮城県石巻市生まれ。青山学院大学卒業後、1982年陸上自衛隊入隊。化学科職種幹部として勤務。第7化学防護隊長、第101化学防護隊長を歴任。地下鉄サリン事件(1995年)、福島第1原発事故(2011年)で災害派遣活動に従事。2014年退官(1等陸佐)。学生時代赤塚賞準入選の経験を活かし、戦争シミュレーション漫画『ブラックプリンセス魔鬼』および自衛官の日常を描いた『日の丸父さん』(電子書籍で発売中)、2018年『日米中激突!南沙戦争』(並木書房)を発表。クラウゼヴィッツ学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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M
7
孫子の兵法論の対として、よく挙げられる西洋のクラウゼヴィッツの戦争論について、ナポレオン戦争をケースに漫画で紹介したものである。第二次世界大戦では孫子の兵法論がその効力を発揮し、連合国側が勝利を収め、枢軸国側はクラウゼヴィッツの戦争論を用いたため敗れたと考えられているが、これは孫子の兵法論がクラウゼヴィッツよりも優っているということではない。孫子が戦争論を実践的な事例を中心に捉えていたのに対し、クラウゼヴィッツは哲学的かつ概念的に考察しており、理論を学んだ人間に実践は容易いが、その逆は難しいのではないか。2019/09/18
noko
4
戦争論書いた、カール・クラウゼヴィッツの伝記漫画。漫画なので、軍事系に強くない人も、流れがわかる。クラウゼヴィッツは、13才から戦場に出ていたそうだ。完全に少年兵じゃん。今のドイツがプロイセンだった時代の話。プロイセンは、イエナアウエルシュタットで大敗し、滅亡しそうだった。なにしろナポレオンが強すぎる。軍にナポレオンという指揮官1人いるだけで、全く軍の動きが違う。ナポレオンのロシア遠征についても詳しく解説されている。ナポレオンは結構あっさりとモスクワに入場するのだが…。ナポレオンの凄さがわかった一冊。2024/06/02
頭飴
2
【漫画】クラウゼヴィッツの戦争経験とナポレオン戦争を軸に、戦争論についても解説した歴史漫画。 クラウゼヴィッツがナポレオンとの戦争をどのように捉えていたかの理解が深められた。 漫画ではあるが、初学者向けというよりはある程度の時代背景を知っていた方が理解がしやすい内容であった。 戦争論やナポレオン、プロイセン関係の本を読む際は副読本としての活用が出来そうな本書。 同じ参考文献からの脚注が多く、巻末と本編を行ったり来たりしながら読むのが面倒であった。2023/08/31
甘鯛
0
読了。2025/05/18
Yoshika Komatsu
0
肝心要の「戦争論」の説明というより、クラウゼヴィッツの生涯を描いた伝記漫画で拍子抜け。原書の勿体付けた言い回し文を簡潔に説明してくれる戦術論に特化した内容だったら良かったのに。残念。2020/04/01