内容説明
中国は『兵法三十六計』を駆使して、日本に攻勢を仕掛けている―相手の油断を誘う「瞞天過海」、嘘をでっち上げる「無中生有」等々、毛沢東語録や中国指導者の発言のなかでしばしば『三十六計』が引用され、その教えは尖閣問題、対日有害活動に応用されている。防衛省情報分析官として長く中国軍事を研究した著者が『兵法三十六計』の現代的意味をインテリジェンスの視点から読み解く。中国の戦略が手に取るようにわかり、次の狙いがみえてくる!
目次
わが国に仕掛けられる『三十六計』
瞞天過海(まんてんかかい)―繰り返すことで敵の油断を誘う
囲魏救趙(いぎきゅうちょう)―敵の兵力を分散して各個撃破する
借刀殺人(しゃくとうさつじん)―相手の力を利用して内部崩壊を誘う
以逸待労(いいつたいろう)―優勢になるまで待つ
趁火打劫(ちんかだきょう)―敵の苦境につけ込む
声東撃西(せいとうげきせい)―敵の予期しないところを攻撃する
無中生有(むちゅうしょうゆう)―虚偽の事実をでっち上げる
暗渡陳倉(あんとちんそう)―敵を欺き密かに別の場所を攻撃する
隔岸観火(かくがんかんか)―静観して「漁夫の利」を得る〔ほか〕
著者等紹介
上田篤盛[ウエダアツモリ]
1960年広島県生まれ。元防衛省情報分析官。防衛大学校(国際関係論)卒業後、1984年に陸上自衛隊に入隊。87年に陸上自衛隊調査学校の語学課程に入校以降、情報関係職に従事。92年から95年にかけて在バングラデシュ日本国大使館において警備官として勤務し、危機管理、邦人安全対策などを担当。帰国後、調査学校教官をへて戦略情報課程および総合情報課程を履修。その後、防衛省情報分析官および陸上自衛隊情報教官などとして勤務。2015年定年退官。現在、軍事アナリストとして活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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