内容説明
偵察行動中の南ヴェトナム軍レインジャー部隊がヴェトコンの待伏せを受けて全滅した。現場に急行したアメリカ軍特殊部隊のフェターマン曹長は、カンボジア領内に逃げ込むヴェトコン部隊のなかに中国軍将校の姿を見る。その中国軍将校こそ、ここ数ヵ月にわたって彼らを悩ましてきた狡猾なヴェトコンの部隊のリーダーに違いない―。そう確信したフェターマンは隊長のガーバー大尉に中国軍将校の暗殺を進言する。だが、カンボジア領内への侵入は軍規で禁止されているうえに、公式には参戦していない中国人を殺害することは国際問題を引き起こす恐れがある。ガーバー大尉は難色を示すが、おりしもCIAによってヴェトコン要人暗殺計画〈フェニックス〉が発動された。かくしてフェターマン率いる暗殺チームはCIAの暗黙の承認のもと、カンボジアに潜入する。特殊部隊の活動、待伏せ、上層部との確執、中国軍事顧問団の存在など、ヴェトナム特殊戦の実際をリアルに描破して、アメリカで大評判になった話題の戦争冒険小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mike_sugino
3
検索でぶち当たったフェニックス作戦に興味を持ち、図書館で借りて読了。著者は一人名義ですが、実は二人の名前を組み合わせたペンネームで、両者ともにベトナム戦争に参加した空軍兵と元グリーンベレー。登場人物もほとんどがグリーンベレー隊員で、舞台はベトナム戦争時のカンボジア国境に近い基地。偵察任務や待ち伏せの描写などはとてもリアルだったけど、後半は軍事法廷の法廷劇がメインとなり、フェニックス作戦も薄っすら描く程度。三島瑞穂氏が書いた解説の方がよほどフェニックス作戦の実像を伝えてたっけ。2019/05/06
Supopovich
0
巻末の三島氏の解説が素晴らしい。やはり本物の軍歴がある人間は違う。2024/04/10
-
- 洋書
- PURA VIDA