内容説明
テロメア、テロメラーゼは、がんと不老長寿の鍵を握る分子として近年脚光を集めながら、わが国では成書としてまとめられていない。しかし、その構成分子もつぎつぎとクローニングされ、がん細胞のみならず分裂増殖をつづける正常細胞における重要性も明らかにされつつある今日、がん診療にたずさわる臨床医やがん・免疫を学ぶ学生にもぜひ知っておいてほしい分野である。現時点における最先端の情報・コンセンサスを理解してもらうべく、その第一線で研究しておられる先生方にわかりやすく概説していただいた。
目次
1 基礎(ヒト細胞の老化と不死化;テロメア・テロメラーゼの構造と機能;テロメラーゼ活性制御因子とテロメア結合蛋白 ほか)
2 測定法(テロメア長測定;テロメアのin situによる検出方法(FISH/PRINS)
テロメラーゼ活性測定法 ほか)
3 ヒト正常細胞・癌細胞のテロメア長・テロメラーゼ活性(早老症とテロメア;リンパ球・免疫疾患のテロメア長・テロメラーゼ活性;造血幹細胞、造血器腫瘍のテロメア長、テロメラーゼ ほか)
4 新薬開発(テロメア・テロメラーゼをターゲットとした新薬開発)