出版社内容情報
あの世の太宰に井上ひさし氏が根ほり葉ほり問い糺す奇想天外なインタビュー。多数の秘蔵写真と詳細年譜付き。太宰没後50年の決定版
目次
1 太宰の迷路―井上ひさしが書いた太宰
2 太宰治はこう生きた―三十九歳の生涯
3 太宰トカトントン―仕掛けた罠におおいにはまる
4 人間合格―こまつ座公演
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さるる
9
井上ひさしさんの太宰評伝劇「人間合格」のストーリー、彼の39年の生涯、、その時々で彼に関わった人たちの証言、対談などいろんな側面から太宰治を垣間見る一冊。はじめの方、鎌倉の井上氏宅のヤグラに太宰が現れるところで、読んだことがあるのに気づく。しかし何度読んでも織田作之助・坂口安吾・太宰治の三人による座談会には笑ってしまう。作家三人そろってなに語ってるんだか(笑) 「太宰の文章は読者への手紙である/太宰は私のために特別に書いてくれてるというふうな文章のトリックがある」に納得。自分も若い頃そう思ってた一人。2014/04/09
根本隼
3
安吾らとの座談会の様子や、太宰が同郷の先輩と銀座でばったり出くわした際の話などが面白かった。2020/09/28
メイロング
0
まとまってるわ、読みやすいわ、写真が多いわ、もうムックで出したらいいのに。堅くなりがちな作家論を、これほどおもしろく読ませる技術。やはりすごい。太宰論のスタートラインでもよし、読み物として独立してもよし。2015/07/18