感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜間飛行
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巻末対談で井上光晴が、具体的でリアリティーのある回答だといっているが、ここでいうリアリティーとは小説的な意味ではないか。米長さんも「小説を書くつもりで答えた」といっている。浮気をしたいという人に、①相手に対して最後まで爽やかであれ、②配偶者には浮気した事実を認めるな、の二点を強調。また、二人の愛人と同時に別れたいという難問には、「3Pに持ち込め」と。将棋で鍛えた《読み》を小説的に展開した面白い回答だが、額面通りに受け取れない気もした。答を鵜呑みにするより、どう受けとめどう行動するかが大事ということだろう。2020/10/15