精神分析の呪縛を解く―“深層・内面”から“表層・表面”へ

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  • サイズ A5判/ページ数 134p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784890261741
  • NDC分類 146.1
  • Cコード C3037

内容説明

S.フロイト以来、精神分析は超難解な概念を駆使しながら、クライエントの心の治療に専念してきた。ところが、心の解明にこうした難解な概念は不要であり、それらは、今日の脳科学や進化人間行動学(行動経済学)等々によって縮減することができるのではないか。その立場から記述すると、大脳辺縁系(システム1)が脳内を情動で満たすと、その衝動的な要求に対し大脳新皮質(システム2)は制御するどころか、自動的に“思考”で対応するがゆえに、私たちは非合理的な行動や習慣、歪んだ対人関係、さまざまな精神障害を招来してしまうのだ。脳は生存のためだけのエコ的装置であるがゆえに、大脳新皮質に由来する理性や知性はほとんど働かない。こうした事態を精神分析は「無意識」によって解明したが、今日、その更新が求められている。

目次

序章 精神分析の正体
第1章 精神分析的「トラウマ」からのエクソダス―汎トラウマ主義に向けて
第2章 「エディプス・コンプレックス」からのエクソダス
第3章 「投影」からのエクソダス
第4章 「芸術による教育」からのエクソダス―内面・深層(エディプス的論理)から表面・表層(アンチエディプス的論理)へ
第5章 「象徴主義」からのエクソダス

著者等紹介

中井孝章[ナカイタカアキ]
1958年大阪府生まれ。現在、大阪市立大学大学院生活科学研究科教授。学術博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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