内容説明
メタ・コミュニケーション―これは、コミュニケーションを調整・規定する上位(メタ)のコミュニケーションのことである。具体的には、身ぶり・声(倍音)・しぐさといったメタ・メッセージ、儀礼的な行為、「これは遊びだ」というフレームなどを指すが、本書は、コミュニケーションとしての教育関係を調整・規定するメタ・コミュニケーションについてG.ベイトソンの精神の生態学を手がかりに解明した。補章として、サイバネティックス認識論を収録。
目次
1 メタ・コミュニケーション理論の構築
2 教育関係のメタ・コミュニケーション(近代組織としての学校の本質と教育関係の基本;事前制御システムとしての学級と「悪い教育」―見えない学校;教育関係の構造とその類型;一般の「教授‐学習」における教育関係の構造;民主的教育における教育関連の構造;パラドックスとしての教育的コミュニケーション―「自発的であれ!」の語用論的分析;教育におけるダブル・バインドの解法)
3 ベイトソンのサイバネティックス認識論・補章(知的革命としてのサイバネティックス;認識論における直線的因果モデルと円環的因果モデル;学習の階型理論の展開;自己革新としての学習)
著者等紹介
中井孝章[ナカイタカアキ]
1958年大阪府生まれ。現在、大阪市立大学大学院生活科学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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