内容説明
巨大イカやエビ、そしてホタルの共通点はなんでしょう?それは、光を生み出すこと。このような生物の光を「生物発光(バイオルミネセンス)」とよびます。発光する生物たちは、異なる化学反応の仕組みで光を生み出し、光る理由も、目的もさまざまです。例えば、情報交換のため、餌を獲得するため、あるいは自分の身を隠すため。生物発光の仕組みの解明は研究の途上にありますが、この魅力的な光は多くの場面で巧みに利用されています。顕微鏡を用いた細胞観察をはじめ、光るタンパク質を用いたマラリア、デング熱、HIVなどの感染過程や、ガンの原因の究明、さらには複雑な神経活動を解明する助けとなっています。また一方で、絵画などの芸術分野や、ファッションデザイナーの衣装作品にも生物発光は取り入れられています。21世紀に入って、生物発光に関わる研究に2つのノーベル賞が授与された、いまもっとも熱い「生物発光」のふしぎな世界を、たくさんの美しいカラー写真とともに探りにいきましょう。
目次
第1章 生物が放つ光の贈り物
第2章 自然界を彩る発光生物たち
第3章 生物発光のモデル生物はホタル
第4章 生物発光で挑む科学者たち
第5章 生物蛍光、光で彩る生物たち
第6章 緑色蛍光タンパク質革命
第7章 蛍光タンパク質がきらめく最新科学
著者等紹介
ジマー,マーク[ジマー,マーク] [Zimmer,Marc]
1961年、南アフリカ生まれ。コネチカットカレッジ教授(専攻は化学)。世界的に著名な蛍光タンパク質の研究者である一方、教育者としての評価も高く、多くの優秀な研究者を育てている
近江谷克裕[オオミヤヨシヒロ]
1960年、北海道生まれ。群馬大学大学院医学研究科博士課程修了。医学博士。(国)産業技術総合研究所バイオメディカル研究部門長。鳥取大学客員教授。国際生物発光化学発光学会(International Society for Bioluminescence and Chemiluminescence:ISBC)前会長を務め、生物発光研究を世界的に牽引する研究者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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