聖母の出現―近代フォーク・カトリシズム考

聖母の出現―近代フォーク・カトリシズム考

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  • サイズ B6判/ページ数 268p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784888882002
  • NDC分類 192.8
  • Cコード C3022

内容説明

今もなお年間300万人もの人々が巡礼に訪れる聖地ルルド、その聖母出現のうわさは1858年2月11日、町はずれの洞窟で貧しい少女が見た「何か白いもの」に始まる。聖母の奇蹟が語る近代ヨーロッパ精神史の断面。

目次

序論 近代スピリチュアリズムの起源―比較他界発生論のために
1 19世紀フランス聖母出現群(洞窟と泉―ルルドの出来事;天空と文字―ボンマン;光と地球―パリ・奇蹟のメダル)
2 聖母出現研究の視角(課題と展望;見者と群れ;歴史と民俗)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mittsko

6
関先生が1980年代、各所で発表した「聖母をめぐる事例研究」、および「ポルターガイストの事例やスピリチュアリズムの歴史」研究の集成。一部改稿と書き下ろしを含む。私としては、霊の存在論を考えていくなかで知った一冊。この問題に一番真剣かつ堅実にとりくんできたカトリックの事例、切れ味抜群の関先生の解読、と。読んでみれば、史資料解読の方法論について、また諸事例間、および各時代間の差異と共同について、厳密で子細な関心がはらわれていることがわかった(実に関先生らいしい!)。勉強にしかならない、感謝です!2023/08/18

ゲニウスロキ皇子

2
19世紀にヨーロッパで頻出した聖母の出現が社会的リアリティを持つ過程を描いている。特にルルドにおける聖母出現に頁数を割いており、一人の少女の個人的な体験が、噂話やメディアを通して集まった「群れ」の解釈を通じて社会的な信憑性を持つ様を記述している。出来事が真実性を帯びる過程の分析に関するお手本のような本。2011/07/03

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