やさしい注腸X線検査

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  • サイズ A6変判/ページ数 78p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784888751476
  • Cコード C3047

出版社内容情報

《内容》 消化管のX線診断は私達の消化器科診療の基本である.大腸疾患の診断においても,注腸X線検査の意義は大きいが,内視鏡の進歩と反比例するように,次第にその価値が軽んじられ,X線不要論すら唱えられる始末であることは残念である.皆の関心はvirtual colonoscopyに向いているが,このままでよいのであろうか.
注腸X線検査のテクニックに関して記述した技術書は数多く,実にさまざまな手技が披露されている.それでも注腸X線検査は胃と比べて難しいという意見も耳にする.解剖学的に腸管の長さや屈曲度,下腹部の手術の既往の有無などに個人差があり,画一的な手技が通用しないからであろう.
本書で述べる注腸X線検査手技は,著者が30年余にわたって試行錯誤して編み出したテクニックである.検査経験の浅い研修医,放射線技師,胃の撮影はするが注腸X線検査は後込みする開業医でも取り組めるやさしい手技,そしてポイントを押えて撮影していれば読影時に誤診が少なくなるような撮影法にすることを目標にしている.
本書に呈示する手技は,注腸X線検査の一つのテクニックとして理解して,読者が自らの手技を確立する時の参考にしてもらいたい.いろいろな撮影手技を経験して,その過程で,各手技の長所と短所を見抜いて,自らの撮影スタイルを確立しなければならない.本書がその一助になれば幸いである.著者の手技を強制するつもりはないし,撮影手技は強制されて修得するものではないことを,筆者自身がよくわかっているから・・・・.    

《目次》
第1部 注腸X線検査法序論
1.X線検査と内視鏡検査は車の両輪
2.内視鏡検査の進歩とX線検査の停滞
3.X線検査から内視鏡検査へ
4.消化管疾患の診断にX線検査は不要か?
1)スクリーニング検査はどちら
2)胃癌の診断にX線検査は不要か?
3)直接X線造影による胃癌診断成績
4)大腸の診断にX線検査は必要か?
5.注腸X線検査の位置づけ
1)大腸癌の診断手順
2)X線検査か内視鏡検査か
3)炎症性疾患の診断
6.どうなるこれからのX線検査
第2部 注腸X線検査のテクニック

1.前処置
2.前投薬
3.造影剤と注入器具
4.腹部単純X線像のチェック
5.撮影手技
1)基本は二重造影像
2)古典的二重造影法
3)造影剤と空気注入の実際
4)撮影テクニック
6.撮影時における大腸区画の概念
7.二重造影像がすべてではない
第3部 読影のポイント

1.下部大腸の読影
2.左半結腸の読影
3.右半結腸の読影
4.X線診断における偽陽性と偽陰性
5.注腸X線検査による早期大腸癌・ポリープの診断率
1)存在診断能
2)質的診断能
ワンポイントアドバイス

1:前処置不良例
2:腸管が長く造影剤が進まない時
3:空気が先行した時
4:直腸にたまった造影剤を抜く
5:バルーン付カテーテルの功罪
6:腸管攣縮例(その1)
7:腸管攣縮例(その2)
8:腸管攣縮例(その3)
9:ヒビ割れ現象
10:撮影体位の重要性
11:腹臥位で横行結腸が十分に伸展しない時
12:回腸と下部大腸が重なった時
13:圧迫が重要であった例
14:別撮りの半切撮影
15:4分割撮影
コラム

1:大腸検査は4K
2:肛門には味覚がない
3:グルカゴンの投与タイミング
4:先生,穴が違います

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