内容説明
本書のテーマはロシア人の民族的な自己意識(アイデンティティー)の起源を求め、その変化のあとをたどることにある。平たく言えば、ロシア人が自分たちのことをどのように考えてきたかを、古い時代にさかのぼって考えてみようという試みである。
目次
第1章 「ルーシ」と「ロシア」
第2章 ルーシ意識の形成―一一世紀まで
第3章 ルーシ意識の拡散と弱化―一二世紀~一三世紀
第4章 モスクワの勃興とルーシ意識の回復―一四世紀~一五世紀
第5章 ルーシからロシア帝国へ―一六世紀~一七世紀
著者等紹介
中沢敦夫[ナカザワアツオ]
1954年生まれ。上智大学外国語学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科後期博士課程単位取得満期退学。文学博士(Ph.D.in Philology)。専攻、ロシア中世文学・文化史。現在、新潟大学人文学部教授
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感想・レビュー
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Taq Asaq
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ロシア人とウクライナ人は、同じようで違い、違うようで重なっているということがおぼろげに見えたけれど、では「われわれはロシアである」というときのアイデンティティーはどう担保されているんだろうということがちょっと気になった。そうしたら、ちょうど参考になりそうなブックレットがあって、なんでも調べてる人がいるもんだ。古えの「ルーシ」と呼ばれる集団が、自らを「ロシア=帝国」であると規定していく流れを、ロマノフ王朝成立まで手際良く解説していてなるほど感、大。しかし、こんなこと知ってても、何かの役には立たない、かなあ。2014/09/05
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